ブラジルを代表する郷⼟料理であるシュラスコ。⾁の塊を鉄製の串に刺し、岩塩で味付けし、じっくり焼き上げたブラジル料理です。⾁本来の旨味が味わえるのが特徴で、今や世界中の人々に愛されています。シュラスコの発祥地はブラジル最南端の州、リオ・グランデ・ド・スゥ。
バルバッコアの創業者のアデマール・スギサルジ・ ド・カルモは、この地に⽣まれ幼少期からシュラスコに親しんでいました。大学卒業後アデマールは、シュラスコの専⾨レストラン「シュラスカリア」をサンパウロ郊外に3店舗構えていました。その折にサンパウロの高級住宅街(ジャルディン)に隣接するイタイン・ビビ地区への出店が決まりました。
当時、シュラスカリアはブラジルの⾄るところにありました。ほとんどの店舗は⾼速道路沿いや郊外に位置し、内装はシンプルで、煙と強い匂いが店内に充満しているような店でした。ウエイターが各テーブルを回っていく「ホディージオ」と呼ばれるスタイルの⾷べ放題が主流でしたが、「走る串」等と呼ばれる程サービスは丁寧さに欠けているものでした。
そこでアデマールは高級エリアへの出店には路線を変更する必要があると考え、料理はより⾼品質で、丁寧なサービスを提供する今までにないコンセプトを生み出しました。また空調は勿論のこと煙や匂いが店内に流れない機器を導入し、内装や家具も高いグレードのものを新調し、出店に臨みました。
店の名前は「バルバッコア」。スペイン語由来の⾔葉で、⾁を焼く⼿法を意味しており、バーベキューの語源でもあります。音の響きや強さをアデマールが気に⼊り、店名に冠しました。こうして⾼級シュラスカリア「バルバッコア」が誕⽣しました。